「細胞を創る」研究会

menu

「細胞を創る」研究会会長からのご挨拶(R6)

会長挨拶


標葉 隆馬
(大阪大学 社会技術共創研究センター)

 大阪大学吹田キャンパスにおきまして、「細胞を創る」研究会17.0を開催いたします。

 「細胞を創る」研究会の年会は今年で17回を迎えました。これまでにも「生命とは何か」「細胞が生きるためには何が必要なのか」という根源的な問いに対して、「細胞を創る」試みを通じて深く理解することを目指す多くの研究者や学生が参加してきた経緯があります。合成生物学は国内外で大きな発展を遂げてきていることは周知のとおりですが、最先端の分子生物学・生化学・細胞生物学・生物物理学・システム生物学・マイクロ加工技術(MEMS)・ナノテクノロジー・デバイス工学・ケミカルバイオロジー・材料科学などの幅広い学術領域から、分野の垣根を越えて数多くの研究者が参加し活発な議論がなされています。

              またOECDをはじめとして、各種国際機関等における国際的なソフトロー形成や、政策に関わる議論などもより積極的に行われるようになってきています。

              「細胞を創る」研究会では、設立当初から当該領域に関わる倫理的・法的・社会的課題(ELSI)を考慮するセッションを立てるなど積極的な議論を蓄積してきました。そして、第17回大会では、昨今のELSIや政策をめぐる状況も考慮した形で、最先端の科学研究の共有と共に、人文・社会科学分野とのより積極的な議論も企画しました。

              本研究分野の今後の発展、そしてより良いイノベーション・エコシステムの提案までを視野に入れるような議論が行われることを期待してやみません。

令和6年10月
「細胞を創る」研究会 会長
標葉 隆馬